令和6年度 札幌市高齢者口腔ケア研修事業【介護・口腔ケアセミナー(ミールラウンド編)】が開催されます。
日 時 :令和6年8月3日(土)15時00分~
演 題 :「食べるを最期まで支える覚悟―食べるを支える、食べられないを支える―」
講 師 :日本歯科大学教授 口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長 歯科医師 菊谷 武 先生
会 場 :会議・研修施設ACU 大研修室1606(札幌市中央区北4条日5丁目 アスティ45ビル16階)
主 催 :札幌市、(一社)札幌歯科医師会
受講料 :無料
対 象 :医療・介護従事者等
定 員 :会場50名
締 切 :令和6年7月19日(金)
申 込 :(オンライン)
【会場受講】 https://forms.gle/kVre4j2EYEpFRdQq6
(E-mail)sasshi@dnet.or.jp
(FAX)011-511-1530
(郵 送)〒064-0807 札幌市中央区南7条西10丁目 (一社)札幌歯科医師会
・必要事項 お名前(ふりがな)、勤務先名、勤務先住所、勤務先電話番号、職種、
ご連絡(勤務先と別の場合)、メールアドレス、参加方法
抄 録 :「食べることは生きること」という言葉をよく耳にします。なぜならば、食べないことは死を意味することだからです。ただし、この「生きる」という言葉が、単に生物学的な生命を表しているだけではなく、その人の人生であったりや、生活であったりするなどの意味を含んでいる言葉であることは、言うまでもありません。だからこそ、どんな状況になっても、食べることはその人間の尊厳を守り、その人を取り巻く人すべて人の喜びにつながります。地域には、食べることを禁止された人、諦めている人が多く存在します。本当にもう食べられないのか?今一度多職種で検討するそんな機会を持てないでしょうか?歯科医師によるちょっとした義歯調整が、理学療法士による姿勢指導が、ちょっとした食べる工夫の提案が、ふたたびその方の食べる能力を引き出します。年を重ねるとあらゆる機能が徐々に低下していき終末期を迎えます。今日より明日、今月より来月、今年より来年、この傾きのなかで、できることが少なくなってくるはずです。すなわち、徐々に食べられなくなることは、ある意味自然な流れであるということが理解できます。私たちが、人生の最終段階において食べる支援をするときは、この「傾き」に対する考慮が必要となってきます。神様は、人間の命を50歳までと見積もり設計したと言われています。それ以降の人生は、年を重ねるに伴って変化する機能を受け入れながら、さまざまな工夫をすることで、その生涯を過ごしているとも言えます。だからこそ、「傾き」に考慮した「工夫」が求められることになります。本研修会では、いくつかの症例を通じて、食べることを支え、食べられなくなっていく過程を支える事例の検討をしてみたいと思います。