うまく飲み込めない、むせやすいなどの症状がある方に
摂食嚥下リハビリテーション、診断・予防などを行います。
食べる楽しみは人生最大の喜びの一つです。
摂食嚥下障害は適切な訓練・指導
をうけることで改善します。
私達はいつまでも「おいしく安全に食べること」
をサポートします。
うまく食べられない・飲み込めない、食事中に頻繁にむせる・咳き込む、などの摂食嚥下障害に対する検査・評価・指導訓練を行なっています。また摂食嚥下障害の予防のための訓練や嚥下体操も指導いたします。
診療は完全予約制になります。
事前にご予約ください。
【診療時間】
毎月第1・第3土曜日:午後2:15~午後5:00
札幌歯科医師会口腔医療センター障がい者診療部
ご予約・お問い合わせ
011-512-9497
FAX/011-511-2272
所在地
〒064-0807
札幌市中央区南7条西10丁目
保険証・マイナンバーカード
各種医療証
お薬手帳
主治医からの紹介状など
初診の際は、かかりつけ医からの診療情報提供書をご持参ください。
診療申込書にご記載頂き予め送付頂けますと、診療をスムーズに行えます。
お分かりになる範囲でご記入ください。
摂食嚥下外来では、継続して通院が困難な患者さんの場合は訪問による摂食嚥下リハビリテーションなどの歯科医療サービスを行っています。
※ケースにより訪問できない場合があります。ご相談ください。
うまく飲み込めなかったり、むせやすくなると窒息や肺炎・栄養不良をおこすことがあります。
また、むせたりしなくても原因不明の発熱や体重減少が続く場合は要注意です。
まずは下記項目をチェックしてみましょう。
いかがでしたか?ひとつでも心当たりがある方は、摂食嚥下障害の疑いがあります。
様々な病気や薬、加齢などにより飲み込む機能が弱くなり、
食べ物が気管に入り食事中に頻繁にむせるようになります。
正常な状態
少量の食べ物や水分が気管に入り込んでいます。
歯がなく、入れ歯を入れていない状態で、唇・舌・のどの力が弱いために、うまく飲み込めずにむせています。
摂食嚥下障害の有無を判定します。特別な器具を必要としないので簡単に行えます。
問診基準:A.実際に日常生活に支障がある、B.気になる程度、C.症状なし
(大熊・他、2002)
虫歯・歯周病・義歯の不具合などが飲み込みに影響します。
指腹を喉頭隆起と舌骨に軽くあてて、被験者に空嚥下を命じる
冷水3mlを口腔底に注ぎ、嚥下を命じる。可能なら追加して2回嚥下運動をさせる。4点以上の場合は最大2試行(合計3試行)を繰り返す。最も悪い嚥下運動を評価する。
「舌圧測定」「嚥下内視鏡検査」「嚥下造影検査」を行います。
舌圧が低くなると飲み込みづらくなります。
内視鏡を用いて咽頭・喉頭の状態、食物の残留や流れを観察します。
より精密な検査が必要な場合、協力医療機関にてVF検査を実施いたします。
摂食嚥下障害の方は、窒息と誤嚥性肺炎のリスクがあります。誤嚥性肺炎は通常食べ物や液体を誤嚥した際に生じるのではなく、睡眠中の慢性的な不顕性誤嚥が主な原因と考えられています。また、誤嚥しているからといって必ず肺炎を発症するわけではなく、発症には「侵襲度と抵抗力のバランス」が重要です。侵襲度は誤嚥した内容、頻度、量によりますし、抵抗力は体の免疫機能、喀出力(詰まったものを吐き出す力)によって決まります。全身の抵抗力は、高齢や、低栄養、糖尿病、悪性腫瘍などの疾患、薬剤(ステロイド、抗癌剤、免疫抑制剤など)で低下します。喀出力は高齢や呼吸器疾患で低下するほか、脱水による肺の繊毛運動低下や痰の粘稠性が高くなり排出困難となります。
摂食嚥下障害になると、食品や水分摂取制限となったり、極端な場合禁食になることもありますが、安易な制限によりさらに栄養状態が悪化し抵抗力低下が進行したり、使わないことが咀嚼筋や舌、関節の廃用化につながり、さらに摂食嚥下障害を悪化させる悪循環に陥ることがあります。
摂食嚥下障害の方のもう一つの問題として、「口腔の自浄作用」の低下があります。例えば、歯ごたえのあるものをよく噛むこと、しゃべること、笑うことによって舌、粘膜や食物が歯や粘膜の表面をこすって汚れを落とします。さらにこのように口を動かすことで唾液が分泌され、抗菌作用や洗浄作用が発揮されます。これが自浄作用です。つまり摂食嚥下障害ではこの作用が低下している可能性がありますので、健康な方以上に口腔ケアが必要です。特に舌や粘膜のケアは重要です。
口腔ケアをおこなうことによって口の中の細菌は減少します。口の中をきれいにすると、喉(のど)の細菌も減少することがわかってきました。さらに唾液分泌が促されると、乾燥を防ぎ口腔の細菌叢を正常化し病原性の高い菌の活動を抑制します。口腔が刺激されることにより、脳内にも刺激が加わり覚醒状態を促したり、サブスタンスPなど神経伝達物質が活性化し嚥下反射や咳反射を改善することがわかってきました。このように口腔ケアは単に口の中の細菌を減らすだけでなく、誤嚥しにくくなり、誤嚥しても排出しやすくなるなど様々な作用が関連して誤嚥性肺炎予防に効果があることがわかってきました。
お口の健康を保つための健口体操です。「飲み込む力」「食べる力」を高めましょう!